ハワイ生活

ハワイのホームレス村に行ってみた

ハワイのオアフ島の西側、Waianae(ワイアナエ)にホームレス村があります。

このホームレス村、ただのホームレスの集まりではない特別な村です。

何が特別なのか、実際に行って見聞きした事をみなさんとシェアしたいと思います。

楽園のハワイの闇、ホームレス

美しい海に山、アロハスピリットを持った優しい人達。

多くの人が住みたいと言うハワイですが、そんなハワイにも問題はあります。

地価、物価の上昇により生活出来ない人が増え、安いアメリカの他の州へ引っ越す人やホームレスになる人が多いのです。

年収10万ドル以下(約1000万円)で低所得者と言われるほどの物価のハワイ。

ホノルルの1ベッドルーム(1LDKや1DK)の平均価格は1700ドル(約17万円)です。

そこまで物価が高いのに最低時給が10.10ドルと低いのも問題です。1時間10ドルしかもらえず、月に17万円の家賃を払うことは不可能です。

また、ハワイなら凍死する事は無いから。とアメリカ本土から片道チケットを持ってハワイに来るホームレスもいます。

ハワイ政府も身内を割り出し、送り返す努力をしているそうですがイタチごっこになっているのが現状です。

ホームレス村に行く事になったきっかけ

たまたまYoutubeで関連動画に出てきて観たこの動画がきっかけで知りました。

ホームレスの人が集まって、一つの村のように暮らしている場所があるとは!

それからずっと行ってみたいと思いつつも、いきなり知らない日本人が「こんにちは!ここに興味があります。」って行くのは微妙だろうなぁ…と思い行けずにいました。

かと言って、ここに知りあいもいないし…

そんなこんなで2年ほど経ったある日あるきっかけが。

Facebookで1分動画を配信し1200万人以上のフォロワーがいるNas Daily(ナス デイリー)がハワイに来ました。

Nas DailyさんのFacebookページは→こちら

そして誰でもNas Dailyの動画撮影に参加できるとの事だったので、参加しに行ってみました。

そこにはハワイのローカルの人がたくさん来ていました。

撮影前に皆でいろいろ話し合っているうちにホームレス村の話がチラリと出ました。

そこで撮影後に、ハワイ王国の旗を持ち、ハワイの伝統的な服を着ていたハワイ人らしき方にホームレス村を知っているかどうか聞いてみました。

なんと彼はホームレス村の代表と知り合いで、私とその代表をFaceboookを通じて繋いでくれました!!

しかも彼は快くハワイ伝統の服の写真も撮らせてくれました。ありがたや〜涙

それにしても日本のふんどしにそっくりですね!

遂にホームレス村に!

代表のトゥインクル(Twinkle)さんに連絡、アポを取り遂にホームレス村に行ける事に!

ハワイには観光客や在住の日本人がたくさんいる。

自分もその一人だし、日本人がハワイの事を気にかけている事を伝えたい。

そしていつもハワイの人にもらっているアロハスピリットの恩返しがしたい!

と思いPolcaというアプリを使って、オンラインで募金を募りハワイ村に寄付する事にしました。

すると、19人もの方が募金をして下さり、合計7,750円集まりました!

ポルカはそこから10%手数料が差し引かれるので10%を引いた額6,975円をドル計算すると約63ドル。

そこに私と夫の募金を足して合計100ドルを募金する事にしました。

これだけハワイを気にかけて募金して下さった日本人がこれだけいるという事を伝えたく、募金して下さった方全員のアイコンとニックネーム、金額をプリントアウトし持って行きました。

いざホームレス村、Puʻuhonua O Waiʻanaeへ

Puʻuhonua O Waiʻanae(プウホヌア オ ワイアナエ)は渋滞がなければワイキキから車で約1時間の所にあります。

オアフ島の西側は渋滞が大きな問題で、通勤時間の渋滞に巻き込まれると3時間もかかってしまうこともあります。

渋滞に巻き込まれることもなく到着するも、どこに行ったら良いか分からず、村の住人の方に聞いて代表のトゥインクルさんのお宅へ向かいました。

アポを取って行ったのですが、残念ながらトゥインクルさんは不在でした(海外あるあるですw)

伺った翌日に大きなイベントがあり、その準備で街へ食材を調達したり大忙しだったのです。

代わりにロキさんと言う住人の方が案内してくれました。

村内にはとっても人懐っこい子猫ちゃんもいました。フワフワで可愛い〜♡

こちらの村の写真は撮って良いとと言って頂きましたが、とってもシャイな人がいたり、家族にどこにいるか知られたくない人など色んな方がいるので写真を撮る際は要確認です。

村のルール

ここはただ皆が集まって住んでいるだけではありません。

村にはルールがあるのでいくつか紹介したいと思います。

ルール

・8つのセクションに分かれていて、それぞれのセクションにリーダーがいる。

・盗みやドラッグは禁止されており、ルールを破った人は村から出ていかなければいけない。

・村人は週に数時間の村への労働も義務づけられている。

・外から村に寄付された服やオモチャなどは一箇所に集められ、ホームレス村内でお仕事をするとポイントがもらえ、そのポイントに応じて交換できる。

ただ寄付を受け取るだけでなく、仕事をしてその対価を得る。そのシステムが素晴らしいと思いました。

また、その寄付された物資はここの村の人だけではなく、外の人でも誰でも利用できるそうです。

物資が集められている小屋にはボランティアの方が2人おり、ほぼ毎日来て作業をしていると言っていました。

話を聞いていくと、ここの皆さんはオアフ島各地の200名ものホームレスの方達にご飯を作って提供しているそうです。

ホームレスだからって受け取るだけではなく、他の困っているであろう人達に分け与える。正にハワイのアロハスピリットを感じました。

村の子供達

その後はトゥインクルさんの娘さんにもお話しを伺う事が出来ました。

子供がいる立場としては、子供は皆学校に通えているのか。が気になり聞いてみました。

この村にいる子供は全員学校に通っているとの事です。(素晴らしい!!)

多くの住民は仕事を持っています。ハワイの家賃、物価の高騰によって自分で家を借りて住むことが難しいのです。

また、この村には1人耳の聴こえない子供もいるのですが、彼も聾学校に通っています。彼が寂しい思いをしないように村の人も手話を学んでる住民もいました。

募金

募金のお金はAloha Lives Here という専用のサイトがあるのでそちらから募金して欲しいとの事だったので、そちらからお支払いしました。

後で募金して頂いた方のリストが代表の方に渡り、丁寧にお礼のメールを頂きました。

募金して頂いた皆様、ありがとうございました!涙

実は今、この村は政府所有の土地にあります。

なのでいつ追い出されるか分からない状況だそうです。

そこで募金を募り、近くに土地を買い、水道、電気などのインフラを整えて村ごとお引越しするのが目標だそうです。

「募金の他に、これがあったら嬉しいと言う物はありますか?」と聞いた所、タープ(強いビニールシートのような物)は屋根になるので便利だと言っていました。


↑こう言った物です。

行ってみて

皆さん様々な事情を抱えてるかと思いますが、お会いした方達は皆さん明るく、優しく接して下さいました。

日本人の方も、もしこの村に来られたら村を案内しますよ。とおっしゃって下さっていました。

私自身もまたここを訪れたいですし、代表のトゥインクルさんにお会いし、お話をいろいろ聞きたいです。

Nas Dailyさんもここの村を訪れていて動画を作っています。

英語ですが、ドローンを使ったり、色んな角度から撮影されており、村の様子が数分でよく分かるので興味のある方は見てみてください、動画のリンクは→こちら

 

ABOUT ME
Megumi
アメリカ人夫と、2000年生まれの息子とハワイに住んでいます。カレッジ行ったりコワーキングスペースで作業したり、ビーチでダラダラする毎日。ジムで筋トレするのも好きです。 2019年から気分で世界の色んな国を移動しながら住むデジタルノマドや、車で移動しながら生活するバンライフ生活をしていきたいと思います。